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純良単結晶育成 | 試料評価 | 物性測定 | フェルミ面 | 圧力下実験 |
圧力は原子間距離(格子状数)を小さくする効果があります。原子同士の距離を変えることで、物質固有の状態を変化させることが可能です。下の写真は日本未来科学館の展示物を撮ったもので、カップ麺の器を深い海に沈めた時の様子を表しています。10m潜ると1気圧(~0.1MPa)の圧力が加わります。一番右は6000mの時のもので、600気圧(60MPa)の圧力がかかっています。水中だと全ての方向から同じ力を受けるので、写真のように元の形を保ったまま縮んでいきます。このような等方的な圧力を静水圧と言います。私たちの研究では、10万気圧(~GPa)のオーダーの圧力下で実験を行います。
ピストンシリンダーセル
油圧プレスを用いてピストンを押し、テフロンセルを押しつぶすことでセル内に約3GPaの最高到達圧力を実現する。サンプル空間が広くピックアップコイルを内蔵し、圧力下でのdHvA測定や交流比熱・電気抵抗の同時測定などが可能です。
ブリッジマン型セル
先端部を切った円錐型のアンビルを向かい合わせにし、リング状のガスケットをアンビルで押しつぶすことで圧力を発生させる。圧力はクランプナットで保持され、最高約5GPaが可能である。小型であり、低温実験が可能である。
パルス強磁場用圧力セル(1.3K/60T/4GPa)
圧力セル・アンビル・ガスケットは通常金属材料であるため、パルス磁場中での発熱が問題となり、低温・強磁場・高圧での複合極限下での実験が困難であった。そこで、アンビルにジルコニア、ガスケットにパイロフェライトを用い、セルに窓を開けることで、測定時間内での発熱を抑えることができ、パルス強磁場・低温における世界最高圧力を達成しました。