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純良単結晶育成 | 重い電子系の物理 | フェルミ面 | 超伝導 | 励起子絶縁体 |
超伝導現象は1911年にオランダの研究者カマリンオンネス(Kamerlingh Onnes)によって水銀で発見されました。その発現機構の解明は、1957年にアメリカの研究者バーディーン(Bardeen)、クーパー(Cooper)、シュリーファー(Shrieffer)らによってなされ、頭文字を並べBCS理論と呼ばれています。現在、超伝導の基礎的な研究は大きく分けて2つに分かれます。1つは、BCS理論で説明できない非従来型超伝導の発現機構に関するものです。もう一方は、高い超伝導転移温度を持つ超伝導体の実現です。重い電子系における超伝導は前者の非従来型の超伝導で、摂待研の研究テーマもこちらがメインになります。後者の高い転移温度を持つ超伝導体については、2020年に超高圧力下(100-300GPa)でついに室温超伝導が観測されました。
超伝導現象を実際に見てみよう
超伝導現象は目で見ることができる量子現象の1つです。下の動画は超伝導のデモンストレーションです。最初の丸棒磁石が弾かれているのが完全反磁性の「マイスナー効果」です。次に強い磁石を近づけると浮くことがわかります。この時、強い磁石から発生する磁束は超伝導体内部の一部を貫いています。この磁束が磁石をピンで留めたように超伝導体に浮くことから「ピン留め効果」と呼ばれています。後半では超伝導体を強い磁石の上に浮かし、上下逆さにしています。このことからピン止め効果によって超伝導体が磁束によってとらえられている様子がよくわかります。